カスタードクリームを手作りしたら、なんとなく粉っぽいってことありますよね。
材料をしっかり計ってレシピ通りに作ったはずなのに、なぜカスタードクリームは粉っぽくなってしまったのでしょうか。
実は、レシピ通りに作っているつもりでも、思わぬ落とし穴があるんです。
そこでこのページでは、カスタードクリームが粉っぽくなった原因と対処方、粉っぽいクリームのアレンジレシピ、カスタードクリームが粉っぽくならないコツをご紹介します。
カスタードクリームが粉っぽい原因は2つ
カスタードクリームが粉っぽい原因を一言で表すなら、加熱不足のせいです。
粉っぽさが残ってしまう原因は2つ考えられます。
鍋に火をかける時の火力が弱かった
カスタードクリームは、卵と薄力粉を混ぜ合わせたものに沸騰直前まで温めた牛乳を加えて、鍋で加熱しますよね。
鍋で加熱する際の火力が弱いと、薄力粉に十分に火が入らずに粉っぽさが残ってしまいます。
というのも、卵と薄力粉は糊化する温度が違うんですね。
卵は60℃、薄力粉は80℃で糊化します。
そのため、火が弱いと卵に先に火が入るので、薄力粉の臭みが出てしまうというわけです。
火にかけた時のかき混ぜが足りなかった
もう一つは、鍋を火にかけた時の混ぜ方です。
鍋に火をかけている間、休みなくかき混ぜ続けましたか?
カスタードにツヤが出てくるまで十分にかき混ぜないと、薄力粉の粉っぽさが残ってしまうんですね。
あるパティシエの方に聞いた時は、腕がだるくなる位かき混ぜ続けるように!と言っていました。
カスタードクリーム作りは案外肉体労働なのかもしれませんね。
カスタードクリームが粉っぽい時の対処方は?
では、できあがったカスタードクリームが粉っぽかったらどうすればいいのでしょうか。
もう諦めるしかないのでしょうか!?
そんなことはありません!
先ほどご紹介したように、カスタードに粉っぽさが残った原因は加熱不足です。
ですので、もう一度カスタードクリームを鍋で加熱してみましょう。
この時、強火だとカスタードが焦げてしまうので、火は中火~弱火です。
火にかけているうちにカスタードが沸騰して鍋底がボコボコしてきますが、休まずにゴムベラでかき混ぜ続けてみてください。
沸騰してくると、一瞬カスタードのツヤが消えますが、さらにかき混ぜ続けていると滑らかさが出てきます。
しっかりとカスタードに火を入れれば、粉っぽさはなくなりますよ。
ただ、もしも鍋で再加熱しても粉っぽさが消えない場合は、バニラエッセンスや洋酒を少しだけ足してみてください。
バニラエッセンスや様子の香りで、ほぼ薄力粉の粉っぽい感じがなくなるはずですよ。
カスタードがどうしても粉っぽい時のアレンジアイデア
それでも粉っぽい香りがしてシュークリームに使うのはちょっと…というのなら、アレンジレシピでカスタードを使い切りましょう。
チョコやフルーツなど、他の材料を合わせると粉っぽい香りは気にならなくなりますよ。
チョコレートやコーヒー入りカスタードクリーム
カスタードクリームそのままだと粉っぽい香りが気になるなら、チョコやコーヒーを混ぜてカスタードクリームをアレンジしましょう。
湯せんして溶かしたチョコをカスタードクリームに混ぜるだけで、簡単にチョコカスタードができますよ。
コーヒーカスタードにする場合は、超微粒タイプのインスタントコーヒーを加えて混ぜるだけです。
インスタントコーヒーの粒が大きいとクリームに溶けないので、その場合は、少量のお湯に溶かして超濃い目のコーヒー液を作って混ぜます。
フルーツグラタン
おしゃれなフルーツグラタンもおすすめです。
フルーツグラタンにする場合は、カスタードクリームに生クリームか牛乳を加えて少し緩めのクリームにします。
カスタードクリーム2:生クリーム(牛乳)1ぐらいの割合が目安です。
グラタン皿等の耐熱皿にイチゴ、オレンジ、バナナ、パイナップル、キウイフルーツ、ブルーベリー等好みのフルーツを並べて、クリームを上からかけます。
粉砂糖を適量振って、250℃のオーブンで7~8分焼けばできあがりです。
フルーツの味や香りで、カスタードクリームの粉臭さは気にならないはず!
クレープ
クレープを焼き、チョコレートやバナナ、ホイップクリームとカスタードクリームを合わせましょう。
チョコやバナナの味や香りが強いので、カスタードの粉っぽさは緩和されますよ。
パンに塗ってトーストする
一番手軽なのは、食パンにカスタードクリームを塗って軽くトーストして食べることです。
カスタードクリームを焼くことで、粉っぽさも感じにくくなります。
ホットケーキにする
カスタードクリームの材料は、牛乳、卵、薄力粉、バターですよね。
これはホットケーキの材料と同じ!
なので、ホットケーキミックスにカスタードクリームを混ぜてホットケーキを焼いてしまいましょう。
いつもよりもリッチなホットケーキができますよ。
ただし、クリームの割合が多いとベチャっとするので量は加減してくださいね。
カスタードクリームが粉っぽくならないためのコツ
今回はちょっと失敗したかもしれませんが、次回カスタードクリームを作る時に粉っぽくならないためのコツを押さえておきましょう。
薄力粉はふるっておく
薄力粉はあらかじめふるいにかけておきましょう。
ふるっておくことでダマができにく、火が通りやすくなります。
牛乳は沸騰直前まで温める
卵と薄力粉を混ぜたものに牛乳を加える際、牛乳は沸騰直前まで十分に温めておきましょう。
牛乳が十分に温まっていないと、薄力粉に火が入らずに粉っぽさを感じる原因になります。
鍋にかけたら十分に加熱する
鍋にかけた後は、焦げない程度の中火から弱火で十分に火を通しましょう。
よくかき混ぜる
カスタードクリームはとにかくよく混ぜるのがポイントです。
材料を加えるごとによくかき混ぜます。
そして、鍋を火にかけている間は絶対に休まずにかき混ぜ続けましょう。
コーンスターチを使う
本格的なカスタードクリームのレシピは、コーンスターチを使わないものが多いですよね。
ですが、コーンスターチを使ったほうがとろっとした質感になり、粉っぽさも感じにくいです。
もしコーンスターチなしのレシピで粉っぽさを感じたのなら、コーンスターチを使うレシピで作ってみるのも良いと思います。
まとめ
カスタードクリームが粉っぽいのは、加熱不足か材料が十分に混ざっていないことが原因だと考えられます。
もしできあがったカスタードクリームが粉っぽければ、再度鍋で加熱して、十分にかき混ぜてみてください。
これで粉っぽさは解消されるはずです。
それでも粉っぽさが残る場合は、カスタードクリームをアレンジして使い切りましょう。
次回は失敗しないように、カスタードクリームが粉っぽくならないコツもチェックしてみてくださいね。