夏野菜でポピュラーなものには、トマト、キュウリ、なすなどがありますが、ズッキーニも最近はスーパーでもよく見かけるようになりました。
ズッキーニは栄養が豊富で、美容や健康にも良いと言われています。
私はズッキーニが大好きなので、旬の季節には頻繁に買っています。
カレーに入れたり、半分にスライスしてグリル焼きにしたり、様々な使い方ができるので便利なんですよね。
ただ、ズッキーニを食べていて、苦みがあるものにあたることがあります。
実はズッキーニの苦みには、意外な理由があることを知っていますか?
「苦い!」と思ったけど、つい食べてしまって、後になってから「苦いズッキーニを食べてしまって大丈夫だったのだろうか」と気になること、ありませんか?
そこでこのページでは、ズッキーニに発生する苦みの理由や苦くないズッキーニを見分ける方法、そして食べてしまったときの対処法をご紹介します。
ズッキーニが苦い意外な理由とは?
ズッキーニを食べてみて、時々苦いと感じることがあります。
ズッキーニの苦みの正体は「ククルビタシン」という毒によるものなのです。
実は、野菜を食べるときにも注意が必要なんですよね。
食べようとした野菜が、毒を持っていたなんてこともあるんです。
例えば、じゃがいもの芽に含まれる「ソラニン」はよく知られていますよね。
しかし、ズッキーニが毒を持つことは意外だと思うかもしれません。
ウリ科の他の野菜では、キュウリやメロン、カボチャも同じ毒を持つので注意しましょう。
野菜が原因で食中毒が発生することは、実際にあります。
野菜だからと言って、油断はしない方がいいですよ。
ちなみに、苦い野菜といえばゴーヤですが、ゴーヤの持つ苦味は「モモルデシン」という別の物質によるものなので心配はいりません。
ズッキーニが苦いかどうか見分け方はある?
では、ズッキーニが苦いかどうかはどう見分ければいいのでしょうか?
結論から言えば、ズッキーニが苦いかどうかを外見だけで見分けることは難しいです。
ただ、ズッキーニは成熟するにつれて苦味が増大すると考えられています。
ただ単に「増える」ではなく「増大」なので、ズッキーニが成熟しているほど、毒性を持つ可能性が高いということです。
そのため、20cm前後までの未熟なものを選ぶのが無難ですね。
ズッキーニを見るだけで苦味があるかを見分けるのは難しいので、最も確実な方法は、断面を舐めて苦みがないか確かめることです。
毒はへたの近くに多くあります。
へたの近くを切って少しだけ舐めてみて、
・渋み
・薬品のような違和感
これらを感じたら、毒を持っている可能性が高いです。
そのため、このまま食べてしまうと食中毒を起こす危険がありますので、もったいないからと使おうとせずに直ちに処分しましょう。
ズッキーニが苦いのに食べてしまったけど大丈夫?
ズッキーニの味になんとなく苦味を感じていたけれど、食べてしまった。
そんなときは、安静にして様子をみましょう。
食中毒の症状が出るのは、食べてから少なくとも2時間以上経ってからです。
もしも、下痢、腹痛、嘔吐の症状が現れた場合は、食中毒の可能性が高いです。
脱水症状を防ぐために、スポーツドリンクなどでしっかり水分補給をしてください。
もし合わせて高熱が出るようであれば、病院を受診してくださいね。
ズッキーニが苦いとき加熱すれば苦みは抑えられるの?
ズッキーニの苦味はククルビタシンという毒素が原因ですが、加熱すればその毒素は消滅して、苦味は抑えられるのでしょうか?
答えは、NOです。
残念ながら、ズッキーニを加熱してもククルビタシンは消滅しないんですね。
よって、ズッキーニの苦味は加熱したとしても抑えられません。
ちなみに、中には加熱して消える毒素もあります。
白インゲンの持つレクチンという毒素は、十分加熱することで食中毒を起こしません。
苦みがあるズッキーニは、加熱しても食べられないことは覚えておいたほうがいいですね。
もし食べてしまって、健康を害してしまうことの方が問題です。
もったいない気はしますが、苦いズッキーニは潔く諦めて処分しましょう。
ズッキーニが苦い理由 まとめ
ズッキーニの持つ苦みは「ククルビタシン」という毒素によるものです。
ズッキーニをパッと見ただけで苦味を判断することは難しいです。
もし断面を舐めたときに苦みを感じたら、危険サイン!
ズッキーニは加熱しても毒性は消えることはありませんので、無理して使うことを考えずに、すぐに捨てるようにしましょう。
苦みを感じ避けることは、古くから持っている人間にとって必要な危険察知センサーです。
人間にとって害のある化学物質の存在を知らせるためのものだからです。
その場合は、感覚に従いましょう。
ただ、決してズッキーニ自体が危険な野菜というわけではありません。
危険なのは、苦みを感じるものに関してのみです。
日頃から少し感覚を大事にしておくだけで大丈夫です。
安全を確認して、おいしく食事に採り入れていきましょう。