お正月の料理に使われるユリ根。
年末に近づくにつれて値段が上がるので早めに買ったのですが、ちょっと早く買いすぎてしまったようで、お正月まで日持ちするか不安です。
ユリ根は冷凍保存できるのでしょうか?
もしできるなら、生のまま冷凍できるのか、茹でた方がいいのか、それとも調理してからがいいのか、気になります。
ユリ根を上手に冷凍する方法と賞味期限、長持ちさせる保存方法についてご紹介します。
ユリ根は冷凍保存できる!下処理は必要?
ユリ根の冷凍保存は可能ですが、ちょっと手間がかかります。
それは、保存する前の「ブランチング」が必要だからです。
ブランチングとは、冷凍保存の前にあらかじめ下茹でをしておくことを言います。
ユリ根を生のまま冷凍すると、霜が降りたときの結晶が細胞を壊し、解凍後に内部の水分が流れて、スカスカになります。
必要以上にしおれるのを防ぐため、冷凍前に茹でておくことで、ユリ根が水分を含み、霜の侵入を減らして良い状態を維持できるんですね。
下茹での手順は、
①手早く水洗いをしながら土やおがくずを落とし、一枚ずつ剥がす
②茶色い部分はナイフなどで削いでいく
③沸騰したお湯に塩(0.5〜1%)を入れ、ユリ根を入れて1〜2分、様子を見ながら茹でる。
です。
ユリ根は茹ですぎると柔らかくなり、あとで調理しにくいので固めに茹でましょう。
茹で上がったユリ根を鍋から上げたら、冷ましつつ、水気を取ります。
ひとつずつラップで包み、ジッパー付き保存袋に密封して冷凍庫へ入れます。
または、下茹でしたユリ根をすり潰してマッシュ状にして、密封して保存することでもいいですよ。
まるごと、もしくはマッシュ状のいずれの方法でも、1ヶ月は冷凍保存できます。
ユリ根はおせち料理に使うことが多いので、お正月の準備間際になると値段が上がりますよね。
なので、その前に買っておいて、冷凍保存しておくのも賢い方法です!
ユリ根の下茹では、こちらの動画がわかりやすいですよ!
ユリ根の煮物は冷凍できる?
ユリ根の煮物の冷凍は、解凍すると煮汁とともに水分が流れてしまうので、あまり美味しくなくなってしまいます。
なので、ユリ根の煮物は冷凍できるかといえばできますが、おすすめはしません。
ユリ根を煮物にしたら、タッパーに移して冷蔵すれば、5日間ほど保存できます。
調理後のユリ根を保存する際は、揚げ物やグラタンなどの水分が少ないメニューの方が冷凍向きです。
できあがったら粗熱を取り、ラップやジッパー付き袋に入れて密封すれば、だいたい1〜2週間は冷凍保存が可能です。
ユリ根の保存にはおがくずが必要なのはなぜ?
ユリ根はとても水分に弱い性質を持っています。
ですので、湿気や外気に触れないよう、おがくずの中で保存します。
おがくずは、外気の湿気とユリ根が排出する水分を吸い、ユリ根にカビが生えたり、腐ったりすることを防ぐ役割があります。
ユリ根だけを冷蔵保存すると1週間が限度ですが、ユリ根を完全におがくずで囲んで冷蔵保存した場合、2〜3ヶ月も日持ちします。
おがくずがあるかないかだけで、この差は大きいですよね!
なので、ユリ根を購入するときは、出来るだけおがくずも一緒に付けて持ち帰りましょう。
そして、買ってきたユリ根は、絶対に水洗いはしないことです!
おがくずがない場合は、土がついた状態のまま新聞紙に包んで冷蔵庫で保存します。
この状態でも1〜2ヶ月は保存が可能ですよ。
一度洗ってしまうと傷みやすくなるので、乾燥状態を保つように気をつけましょう!
ユリ根は変色しても食べられる?
ユリ根を保存していると、時々変色してしまうことがありますよね。
買ったときから、ユリ根の先端や隅から紫色の部分が見えることもあります。
これは常温保存しているとよく見られる現象ですが、食べても直接体に影響があるわけではありません。
茶色い小さいシミも「さび」と呼ばれ、切り落とせば問題はありません。
基本的に、ユリ根の変色は、カビが生えていなければ害はないものと考えて大丈夫です。
しかし、変色するということは、鮮度が落ちている証拠なので、買うときはなるべく白いものを選びたいですね。
そして、緑色が見えてくると、鮮度がかなり落ちてしまった状態です。
こうなると、えぐみも出て食べてもおいしくないので、使うときは注意しましょう。
まとめ
ユリ根は冷凍保存可能です。
ただし、生のままではなく軽く下茹でする「ブランチング」をしてから、冷凍するようにしましょう。
ブランチングしたユリ根は、まるごとでもマッシュしたものでも、約1ヶ月程度冷凍保存できます。
冷凍せずに冷蔵保存する場合は、おがくずで覆った状態であれば日持ちします。
ユリ根は水に弱い性質があるので、絶対に洗わないようにしてくださいね!