ご飯は炊きたてが一番おいしいですよね。
でも、毎回炊くのは面倒だし、炊飯器の電気代も気になるし、余ったご飯はどうやって保存するのが一番良いのか悩みます。
ご飯を温かいまま冷蔵庫に入れても大丈夫なのか、冷凍庫はどうなのか、冷蔵庫に温かいものを入れると故障するのではないか・・・と心配になることもありますよね。
そこでこの記事では、ご飯をおいしく保存するための正しい方法と注意点をご紹介します。
ご飯を温かいまま冷蔵庫に入れるとどうなるのか?
まずは、ご飯を温かいまま冷蔵庫に入れて良いのか?ですが、ずばり答えは「NG」です。
温かいご飯を冷蔵庫に入れるのがダメな理由は以下になります。
ご飯の水分やデンプンが劣化してパサパサになる
ご飯は炊きたてのときは、ふっくらとしてみずみずしいですが、時間が経つと水分が抜けて乾燥してしまいます。
これは、ご飯の水分が徐々に蒸発するだけでなく、ご飯に含まれるデンプンが劣化することも原因です。
デンプンはお米を炊く前に水を吸収することで糊化し、炊き上がったご飯に粘りとうまみを与えます。
しかし、炊きたてご飯が冷めて水分が抜けていくと、デンプンも劣化して粘りやうまみが減ってしまうんですね。
ですから、ご飯が冷めてデンプンが劣化する前に、おいしさの要素を封じ込める必要があります。
ご飯から出る湯気が水滴に変わりカビの原因になる
ご飯を温かいままラップや容器で密封して冷蔵庫に入れると、湯気が水滴に変わってしまいます。
私はおにぎりを作って、まだ温かいうちに冷蔵庫に入れたことがあるんですが、そうするとラップに水滴がびっしりついてビックリしたことがあるんですよね。
実はこの水滴は、カビや細菌の発生を促進する栄養源となってしまうのです。
特に夏場は高温多湿でカビや細菌が繁殖しやすい環境ですから、よりいっそうの注意が必要なんですよね。
カビや細菌は目で見えないことも多く、発見した時にはすでに毒素を生成している可能性もあります。
また、カビや細菌によっては、消化器系や呼吸器系の症状やアレルギー反応を引き起こすこともあります。
恐ろしいですね、、、
冷蔵庫内の温度が上昇して他の食品に影響を与える
冷蔵庫に温かいものを入れると、冷蔵庫内の温度が上昇してしまいます。
温かいものが庫内に入ることによって庫内の温度が上昇し、冷蔵庫内の他の食品に影響を与えてしまうことも考えられます。
たとえば、肉や魚、野菜等の生鮮食品や乳製品などは温度変化に敏感で、温度が上がると鮮度が落ちたり、最悪、腐ったりする可能性があります。
また、冷蔵庫内に霜や氷が発生することもありますが、これは湿気が冷えて凍ったもので、冷蔵庫の性能を低下させたり、食品に付着したりすることもあるんですね。
冷蔵庫の冷却機能が再稼働して電気代がかかる
冷蔵庫はセンサーで庫内の温度を感知して、一定の温度に保つように冷却機能を制御しています。
温かいものを入れると、庫内の温度が上昇するので、センサーが反応して冷却機能が再稼働します。
このことにより、電気代が余計にかかってしまうんです!
例えば、50℃のシチューを冷まさないで冷蔵庫に入れると、0.2kWhの消費電力がかかかり、1日約5円もの電気代が加算されます。
電気代が高い昨今、無駄な電力消費は絶対避けたいですね。
ご飯をおいしく保存するためのコツ
ご飯を温かいまま冷蔵庫に入れるとデメリットが多いことがわかりました。
もう絶対温かいご飯は冷蔵庫に入れないと心に誓います(笑)
では、ご飯をおいしく保存するためにはどうすればいいのか、ご飯をおいしく保存するためのコツをご紹介しますね。
ご飯は湯気と一緒に包み込むことでうまみを逃さない
まず、ご飯を保存するときのポイントは「湯気」です。
湯気を伴ったご飯はうまみ満点だということを覚えておきましょう。
ご飯から出る湯気は水分だけでなく、デンプンや香り成分なども含んでいます。
これらはご飯のおいしさの要素ですから、湯気ごと包み込むことでおいしさをキープ!
ですので、ご飯からまだ湯気が立っているアツアツな状態のうちに、ラップなどで湯気ごと包み込むのがベストです。
また、冷蔵庫で保存すると乾燥しやすいので、乾燥を防ぐ意味でもしっかり密封することが大事ですよ。
ご飯はふっくら平らにならしてラップや容器に入れる
ご飯を保存するときは、ご飯の形や量にも注意しましょう。
ご飯を山盛りにしたり、固く固めたりすると、中心部まで冷めにくくなります。
これは、ご飯の温度が下がるのに時間がかかることで、カビや細菌の発生リスクが高まるだけでなく、ご飯の水分やデンプンが劣化しやすくなることを意味します。
ですから、ご飯はふっくらと平らにならしてラップや容器に入れると良いですよ。
ラップや容器に入れるときは、空気を抜いて密封することもお忘れなく!
ご飯は冷めたらすぐに冷蔵庫や冷凍庫に入れる
ご飯を保存するときは温度管理も重要です。
ご飯は常温で放置すると、カビや細菌が繁殖しやすい温度帯(15℃~60℃)に入ってしまいます。
これは「危険温度帯」と呼ばれるもので、食中毒の原因になります。
ですから、ご飯は冷めたらすぐに冷蔵庫や冷凍庫に入れるようにしましょう。
冷蔵庫で保存する場合は2~3日以内、冷凍庫で保存する場合は1ヶ月以内に消費することが目安です。
ちなみに私の経験上、冷蔵庫よりも冷凍庫の方が美味しく保存できるように感じています。
冷蔵庫は冷凍庫に比べると乾燥しやすいのか、パサつく気がして・・・
ですので、私は冷蔵庫ではなく冷凍庫で保存するようにしています。
ご飯を温め直すときは電子レンジや蒸し器を使う
ご飯を保存した後、再び食べるときは、電子レンジや蒸し器を使って温め直すのがおすすめです。
電子レンジを使う場合は、ラップをかけて加熱することで水分を逃さずふっくらさせることができます。
加熱時間はご飯の量や冷え具合によって異なりますが、冷蔵庫保存の場合の目安としては1合分で約2分程度です。
スチーム機能がついているレンジであれば、スチームを使うとふっくら温められますよ!
蒸し器を使う場合は、湿らせた布巾などで包んで蒸すことで水分を補給しながらふっくらさせることができます。
蒸し器を用意するのはちょっと面倒ですが、レンジよりも蒸した方が断然ふっくらするので、時間のある時にはおすすめです。
蒸し時間は約10分程度です。
まとめ
ご飯を温かいまま冷蔵庫に入れるのは本当にダメなのか、正しい保存方法と注意点をご紹介しました。
ご飯を温かいまま冷蔵庫に入れると、パサパサになったりカビたりするだけでなく、他の食品や冷蔵庫自体にも悪影響を与えてしまいます。
ですから、ご飯をおいしく保存するためには、
- ご飯は湯気と一緒に包み込むことでうまみを逃さない
- ご飯はふっくら平らにならせてラップや容器に入れる
- ご飯は冷めたらすぐに冷蔵庫や冷凍庫に入れる
- ご飯を温め直すときは電子レンジや蒸し器を使う
というコツを守ることが大切です。
これらのコツを覚えて、ご飯をおいしく保存してくださいね。