冬瓜は最近は全国的に出回るようになりましたね。
煮物や汁物に入れるなどの定番の食べ方のほかにも、新しいレシピも豊富になってきました。
ただ、時々冬瓜を料理すると、めちゃくちゃ苦いことがあります。
野菜が苦いなんて尋常ではないことですよね。
もしかしてすごく苦い冬瓜を食べたら食中毒になってしまうのでは・・・と不安になります。
そうなんです!
冬瓜の異常に強い苦味は、毒性を持つ成分によるものなんです。
でも、全ての冬瓜にこの成分が含まれているとは限りません。
冬瓜が食べられないほど苦い理由と苦味の対処方法をご紹介します。
冬瓜がめちゃくちゃ苦いのはなぜなの?
冬瓜は表面の硬い皮以外、実はもちろんのことタネもワタも食べられる植物です。
ですので、本来は食べられないぐらい苦いものではありません。
もともと苦味が含まれている植物ですが、食用に改良した際に、食べやすいよう苦味を抑えた品種が生まれました。
しかし、時々強いアクを含んでいる観賞用の冬瓜が混ざることがあるんですね。
そもそも冬瓜をはじめ、ズッキーニ、ヘチマ、メロンなどウリ科の植物には、多少の苦味があります。
例えば、メロンを食べた後、口の中になんとなく苦味が残るときがありますよね?
あれです、あれ!
耐えられないぐらい苦い冬瓜の苦味は「ククルビタシン」という成分を多く含んでいるのが理由です。
このククルビタシンを含んだものは、単に苦いというだけでなく、食べるときには注意しなくてはなりません。
ククルビタシンは毒性があるのです。
苦くて毒があると聞けば、もう敬遠したいですよね。
せっかく料理したし、多少苦いものなのかな・・・と我慢して食べてしまう人もいます。
しかし、食べてから数時間すると、腹痛や頭痛、嘔吐の反応が出る確率が高いです。
まさに食中毒の症状が出る場合があるのでとっても危険。
冬瓜はもともと調理をすると苦味は感じないのが普通ですので、苦いと感じたら、即食べるのを避けるのが無難です。
冬瓜の苦味成分ククルビタシンの対処方は?
冬瓜の原産はインド、東南アジアです。
暑い国では必要な食用植物ですし、中国では薬膳のように使用されます。
なのに、一部の冬瓜には毒性のある成分が含まれているなんて意外ですよね。
ククルビタシンを含む冬瓜かそうでないかの見分けは、外見からはとても難しいです。
危険な毒性を持つククルビタシンについての対処法は、とにかく食べないことです。
少しなら食べれば抗酸化作用をもたらすとか、解毒方法があるという情報をあちこちで耳にしますが、いずれも信ぴょう性は疑わしいです。
また、調理の仕方によってククルビタシンが消えることも、まずありません。
ですので、調理済みの冬瓜がとても苦く感じたら、それ以上は食べないこと。
そして、もし数時間後、腹痛や嘔吐がひどくなったら、まずは病院に行き、冬瓜を食べたことを伝えてください。
冬瓜の苦味を消すには?
冬瓜はビタミンCが豊富で、ビタミンを摂りたいときには生で食べることが出来ます。
ですが、とても苦いとそうはいきませんよね。
食用の冬瓜は苦味はなく食べられますが、本来ウリ科の植物にはアクがあります。
主にそのアクは表皮に含んでいるので、調理の際は皮を厚めに剥いてから切り分けます。
そして、下茹でをすれば、通常の冬瓜に時々感じるピリッとする程度の苦味は消えます。
冬瓜の下準備は、鍋たっぷりのお湯を沸騰させ、塩を軽く一握り入れて5〜10分茹でます。
耐熱皿に入れ、電子レンジ500wで6〜7分温めることでも大丈夫です。
串が通るほど柔らかくなったら、冷水に入れて冷まします。
冬瓜は下茹でをすることで、より調理の際に出汁や調味料が染みやすくなり、おいしく仕上がります。
もし、下茹でして調理して食べてもめちゃくちゃ苦い!と感じれば、ククルビタシンが含まれていると思ってそれ以上食べるのは控えましょう。
まとめ
冬瓜がとても苦い場合の理由と対処法をご紹介しました。
冬瓜が本来もっているアク抜きには下茹でが効果的です。
ただし、下茹でしたり、調理した後でも苦みが強い冬瓜は、毒性を含むククルビタシンのせいである可能性が高いので、無理に食べ続けないでくださいね。