とても美味しそうな桃が食べてみたら苦かった…なんてことが時々ありますよね。
見た目は大丈夫そうなのに、この桃は腐っているのでしょうか?
いいえ、苦味のある桃は決して腐っているわけではないんですよ。
桃が育った時の環境の変化が、味に影響しているのです。
ですから、食べられないわけではないんですね。
このページでは桃が苦い理由と、もし桃が苦かったときに美味しく食べる方法をご紹介します。
桃が苦い原因は腐っているからではない!
見た目には何の問題もなく、普通に美味しそうに見える桃。
なのに、食べてみたらなんだか苦いとなれば、腐っているのではないかと不安になりますよね。
大抵の果物は、出荷する前に糖度計で糖度を測定されています。
昔、果物の甘さや酸っぱさには、ずいぶん当たりはずれがありました。
でも今は、糖度計のおかげでそうしたことはありません。
それなのにどうして苦い桃が出回るのか不思議ですよね。
実は、渋味や苦味は糖度計では測定できないのです。
苦味や渋味があったとしても、桃の糖度が十分なら出荷されてしまうんですね。
だから、桃が苦い場合があるのです。
確かに考えてみたら、糖度計はあくまでも甘味を計るものですものね。
苦味や渋みまでは計れないのは、納得(笑)
では、桃はどうして苦くなってしまうのでしょう?
桃が苦くなってしまうのは、土の乾燥や長雨で、桃の木にかかってしまうストレスが原因です。
桃の栽培は、自然を相手にした仕事です。
だから、気候変動の影響を受けます。
天候次第で、桃の味が左右されるんですね。
糖度計だけでは、桃の味は測れないものがあるのです。
桃の苦みの成分は?
食べ物に苦みがあると「体に悪いのでは…」と心配になりますよね。
桃の苦味の成分は、タンニンというポリフェノールです。
ポリフェノールといえば、体にいいもの、抗酸化作用のある物質ですよね。
だから、桃が苦くても、体に悪いということはありません。
ポリフェノールは、渋かったり苦かったりします。
タンニンが過剰に実に取り込まれてしまうと、桃は苦くなってしまうのですね。
桃が苦くなりやすいのは、乾燥が長く続いた後に長雨が降った場合です。
土が乾いた状態が続いて、木にストレスがたまった後でたくさんの雨が降ると、木は必要以上に水を吸い上げてしまいます。
多すぎる水も、桃の木にはストレスになるんですね。
極限まで空腹状態の人が、急にたくさんごちそうを食べて、お腹を壊してしまうようなものです。
それで実の中にタンニンが増えて、苦くなってしまうのです。
桃が苦いときの食べ方は?甘くする方法はある?
桃の味は苦くても、苦味の原因のタンニンはポリフェノールです。
体に悪いことは、何もありません。
むしろ体にいいかもしれませんね。
だけど苦いのはやっぱり嫌ですよね。
何とか、苦みのある桃を甘くして美味しく食べる方法はないのでしょうか?
真っ先に思い浮かぶのは、しばらく常温に置いて桃を追熟させることですが、桃は傷みやすい果物なので追熟には向きません。
長い間雨が降らなかったり長雨が続いたりした後には、桃を買わないようにするのが、せめてもの防衛策です。
それでも苦い桃に当たってしまったら、コンポートにするという方法があります。
桃のコンポートの作り方を紹介しますね。
簡単にできる桃のコンポートの作り方
①桃は皮がついたままの状態で半分に切り、スプーンで種をくりぬいておきます。
②鍋に、水1ℓ、砂糖大さじ5杯、レモン汁大さじ5杯を入れて、ひと煮立ちさせます。
③ここに半分に切った桃を、皮のついた方を下にして入れて5分沸騰させます。
④その後桃をひっくり返して、さらに20分煮ます。
⑤20分煮たら火を止めて、皮を外します。
⑥粗熱が取れたら、汁ごとタッパーに移して冷蔵庫で冷やします。
一晩冷やすと味がなじんで、缶詰の桃のように美味しくなりますよ!
残念な桃に当たってしまったら、ぜひ試してみてくださいね。
桃が苦い理由と苦い桃のおいしい食べ方まとめ
桃が苦いのは、腐っているからではありません。
桃の苦みは、糖度計では測れないので市場に出回ってしまうのです。
桃の苦味の原因は、タンニンというポリフェノールです。
だから食べても大丈夫ですよ。
もし苦い桃に当たってしまったら、コンポートにするのがおすすめです。
まるで缶詰の桃のようになって美味しいので、わざわざ作りたくなるくらいです!
どうぞ試してみてくださいね。