ボルシチに入れるのでおなじみの赤紫色が鮮やかなビーツ。
あまりなじみのない野菜ですが、他の野菜のように冷凍できるのでしょうか?
そもそも、長期保存が可能なのか、どうやって保存すればいいのかがわかりません。
そこでこの記事では、ビーツは生のまま冷凍できるのか?失敗せずに長期保存するために気をつけたいポイント、冷凍ビーツの調理方法をご紹介します!
ビーツはそのまま冷凍せず下茹でしてからがいいの?
ビーツは水分豊富な野菜なので、保存のときも乾燥は禁物です。
ビーツをまるごと冷凍すると、働き続ける酵素で変色したり、氷の結晶が入り込み組織を壊します。
この状態で調理しても、パサパサで美味しくありません。
そのため、水分の多いビーツは、冷凍する前にあらかじめ下茹ですることが必要になります。
冷凍前に下茹ですることを「ブランチング」と言います。
ブランチングの効果で、酵素の働きを抑え、冷凍焼けを軽減できます。
さらに下茹で効果で甘みが増し、保存期間も長くなるので、ブランチングはビーツの冷凍保存には必須なんですね。
ビーツを冷凍するときの下準
では早速、ビーツを冷凍する前の下準備のやり方ご紹介しますね!
まず、鍋に水を張り、酢を少々混ぜ沸騰させます。
酢は、鍋の水(1〜1・5L)に対して大さじ1〜2杯ほどで、ビーツの鮮やかな色を保ち、独特なにおいを消してくれます。
鍋の水が沸騰したら、よく洗ったビーツを皮ごと入れて、弱火で30分ほど(ビーツの大きさにもよるので時間は目安と考えてください)茹でます。
皮を手で簡単に剥がせるようになったら、茹で上がったサインです。
冷凍するためには少し芯が残る程度が良いです。
茹で上がったら、茹で汁ごと冷まし、皮をむいて、好みの大きさにカットします。
そして、ジップロックなどの冷凍保存バッグに入れて、空気をしっかり抜いて密封してから冷凍庫へしまいます。
下茹では少々手間がかかりますが、多めに作って小分けして冷凍しておけば、あとあと便利に使えますよ!
ビーツを冷凍した後の食べ方は?解凍しなくていいの?
ブランチング(冷凍前の下茹で)をしてから冷凍すると、ビーツの生のシャキシャキ感は残念ながらなくなるので、サラダなど生で食べるものには不向きになります。
ですので、冷凍ビーツは、ボルシチやスープなど、煮込み系の料理に使うことをおすすめします。
また、冷凍したビーツは解凍してから使おうとすると、凍っていた水分が一気に流れ出し、繊維質だけが残ります。
調理の際は、凍ったままのビーツをそのまま鍋に投入して、他の具材と共に煮込んでください。
あらかじめ下茹でしてあるので、凍ったまま調理しても、他の具材となじみやすく、おいしく食べられます。
ところで、ビーツは冷凍すると、栄養が減ってしまうんじゃないかと気になりますが、大丈夫です!
冷凍しても、ビーツの栄養素は変わらないんですね~
だとすれば、ビーツをミキサーにかけてスムージーやスープにすれば、ビーツの栄養をまるごといただくことができますよ。
一度にビーツをたくさん消費できるし、健康にも良いのでおすすめの食べ方です。
ビーツは長期保存できる?冷蔵と冷凍で賞味期限はどれぐらい?
ビーツは寒い地域で作られるので、保存も冷暗な場所を好みます。
常に5℃以下で直射日光を避けた環境を保てるなら、新聞紙に包んで常温保存が可能です。
しかし、冬場のキッチンでも調理をすれば高温多湿になるので、なかなか長期の常温保存は難しいのが現実ですね。
ですので、常温保存ではなく、同じくビーツを新聞紙に包んで冷蔵保存する方が楽ですし、5日ほどは良い状態で保てます。
ただし、冷気とともに乾燥すると、途端に水気のないビーツになるので、もともと生のままの長期保存は難しいんですよね。
常温、冷蔵、冷凍いずれの保存でもビーツの水分をキープするのがポイントとなります。
冷凍でも、生のままでは数日で霜によって組織が壊れ、解凍するとスカスカに萎えてしまいます。
そのためにも前述の通り、冷凍前のブランチングが必要なんですね。
ブランチングをすれば、長期保存には冷凍が一番向いていて、3ヶ月は保存することができますよ。
冷蔵庫で保存する場合でも、ブランチング後ピクルスにすれば、保存期間が延びて、1週間はキープできますよ。
まとめ
水分を多く含むビーツを冷凍保存する際は、生のままだと冷凍している間に水分が抜け出してしまうので、冷凍前に下茹でするのがポイントです。
冷凍ビーツは、解凍せずに凍ったまま使います。
ボルシチや煮込み料理に使うのが向いています。
また、ミキサーですりおろして、スムージーやスープにすると、ビーツの鮮やかな赤紫色も生かせるし、栄養も損なわないのでおすすめですよ。