ある親戚を訪ねた時、帰り際にお土産にと冷凍の牛肉を頂きました。
帰る途中に寄り道をする予定があったので、心配でしたがせっかくのご好意を断れなかったのです。
もちろん、できるだけ早く用事を片付けて急いで家に帰りました。
でも家に着くと、肉の一部は溶けてしまっていました。
なにしろ高価な牛肉…ちょっと心配でしたが、十分に火を通して恐る恐る食べました。
この時は結果オーライでしたが、はたして冷凍肉は常温に置いておいても大丈夫なものなのでしょうか。
冷凍肉を解凍するには常温でも大丈夫なのか、出しっぱなしにすると何がまずいのか、何時間までなら常温でも大丈夫なのかをご紹介します。
冷凍した肉を解凍するとき出しっぱなしがダメな理由とは?
カチカチに凍った肉を「早く解凍したいから」と、いきなり暑い部屋のテーブルの上に放置するのは危険です。
室温では細菌が繁殖するので、食中毒になりかねませんよ。
しばらく前に大問題になったO-157のように、死者が出た例もありましたよね。
それに、室温が高くて肉の表面と内側の温度差が大きいと、大事な肉汁が流れ出てしまいます。
こうなると、肉の美味しさが半減してしまうのです。
せっかくの上等な牛肉が味気ないものになったら、残念ですよね。
私が屋外で持ち歩いてしまった牛肉は、なんとか食べられましたが、絶対安全だったとは言えないわけです。
冷凍肉の常温放置は何時間までならセーフ?
では、冷凍肉を常温で放置するとしたら、何時間くらいまでなら大丈夫か?
これまた悩みますね。
肉屋さんはよく、自宅まで帰る時間を聞いてから、ドライアイスを入れてくれますよね。
それぐらい精肉は、常温で放置するべきではないわけです。
生肉の場合、常温で2時間置くと肉質が落ちます。
もっと厳しい見方をする人は、30分が限度だとも言っています。
冷凍した肉であれば、それより長くても大丈夫です。
ただし、肉が常温で何時間もつかという基準はありません。
ある人は半日放置したものを食べても大丈夫でした。
車内に置き忘れた肉が30分で腐ってしまったので、食べるのを諦めた人もいます。
解凍肉を一晩放置したら変色したので食べる勇気がなかった、という話も聞いたことがあります。
ですから、自分の目と鼻と口で確かめる以外にはありません。
色や臭い、手触りなどに変わりがないなら、しっかり火を通して食べることもできますが、やはり自己責任でということになりますね。
冷凍した肉を解凍するなら冷蔵庫で放置がベスト?急いで解凍したいときはどうする?
冷凍肉を常温で放置するのは危険だとすれば、冷凍肉の解凍方法はどんなやり方がいいのでしょうか?
十分に時間があるなら、冷蔵庫に入れてゆっくり解凍するのがベストです。
時間をかけて解凍すると、肉の旨味が逃げず、味が落ちないわけですね。
肉を使う前日に冷蔵庫に移しておくのがいいですよ。
でも、肉を冷蔵庫に移すのを忘れていたり、急に予定が変わることだってありますね。
もし時間がない時は、電子レンジの解凍ボタンを使いましょう。
ただ、レンジの場合は、ムラができたり、加熱し過ぎになりがちです。
途中で上下を返す、時間を加減するなどして、自然な解凍に近い状態に工夫してください。
私はよくレンジの自動解凍モードを使いますが、肉を加熱し過ぎることがあります。
手動で少しずつ慎重に解凍するのがいいですね。
レンジ任せにしてしまうと、だいたい失敗します。
時短で、しかも良い状態で解凍するには、氷水解凍がオススメです。
ボールに氷水を入れて、しっかりビニール袋に入れた冷凍肉を浸しておきます。
氷が溶けたら、都度氷を足しながら肉をつけておくと、冷蔵庫の場合よりも早く解凍できますよ。
まとめ
冷凍肉を常温で放置するのは危険です。
細菌が繁殖して食中毒の原因になりますし、肉の旨味が出てしまい美味しさが損なわれます。
冷凍肉を常温放置した場合、いつまで大丈夫かの基準はありません。
色や臭い手触りを調べて自分で判断してください。
もし少しでも疑わしい時は、食べないほうが安全です。
冷凍肉を解凍するには、冷蔵庫に移してゆっくり解凍するのがベストです。
急ぐ場合は電子レンジで解凍するか、氷水で解凍するのがいいですね。
冷凍肉は上手に解凍して美味しく食べたいものですね。